2017年3月に、山田辰己前会長の後を継いで、公認会計士三田会会長に就任しました。会長就任に当たりまして、一言ご挨拶申し上げます。
私は、昭和52年に商学部を卒業し、大手監査法人で海外駐在経験を含む40年近くの間、主に監査業務を行いました。監査法人退職後は、会社の社外役員、日本公認会計士協会の相談役などをしております。46歳から15年間、日本公認会計士協会の理事、常務理事、副会長を務めましたが、その間、国際会計士連盟(IFAC)理事・国際監査保証実務審議会(IAASB)理事・アジア太平洋会計士連盟(CAPA)ボードメンバーなどを兼務したことにより、少しユニークな経験をしてきております。
近年、公認会計士を取り巻く環境は、大きく変わってきています。企業のグローバル化の流れを受け、国際的に会計・監査の基準の統一化が進んでおり、また、監査の品質をより高めていくことが求められています。
公認会計士の業務の中心は、資本市場が有効に機能するために役立つ監査業務ですが、従来のアドバイザリーや税務業務に加えて、最近では地方公共団体や非営利法人といった公的・非営利の分野にも、業務範囲が広がってきています。また、一般企業に勤務する公認会計士も増加しています。
このようななか、これまで42年にわたって公認会計士試験の合格者数のトップを維持してきた慶應義塾大学は、日本の公認会計士制度の発展に重責を担っていると言っても過言ではないと考えます。事実、塾出身の公認会計士は、社会の多様な分野で活躍しています。このような塾出身の公認会計士が集い、お互いを知り、情報交換をし、そして、懇親できる場として、公認会計士三田会は役割を果たしてきました。これまで、多くの諸先輩が、公認会計士三田会の活動に参加し、三田会の存在感を高めてきました。公認会計士三田会は、多くの若い公認会計士の皆さんの参加も得て、毎回集まる会員の数も150名を超えています。
私は、公認会計士三田会が果たしている役割を改めて認識し、公認会計士三田会の発展に寄与していきたいと考えています。春と秋に開催する年2回の集いには、ぜひご参加いただきたく思います。皆様のご協力をお願い申し上げます。
|